気付けば走っていて、庇うように魁の上に被さった。
「写真ならもういい‼バラまきたかったから勝手にバラまいていいから‼だからもうやめてっ‼」
ピクリとも動かない魁を見て、涙が止まらなかった。
「魁……‼ねぇ魁!しっかりして‼」
ゆっくりと抱き起こし、頬に触れる。
顔中も殴られて大きく腫れ上がり、額や口端などいたるところから血が流れていた。
「はぁ?お前何勝手なこと言ってんの?そんなことで許されると思ってるわけ?」
「あなた達の目的は、私でしょ!?魁は関係ないっ!だから……」
「関係ない?あんたバカじゃないの?」
突如、後ろから聞こえた声。
恐る恐る振り向くと、そこには冷たく見下ろした明菜がいた。
「初めからこの人達は魁だけに用があったの。だから関係なら大いにあるわ」
「明菜……」
ここまで魁がズタズタにされても、じっと見てるだけで何もしなかったの?
嘘だとしても、一度は好意を抱いた人なのに……
「1人で乗り込んでくるなんて本当にバカな考えよねー。だからこんなことになったのよ」
「何で止めないの……?」
キッと明菜を睨みつけると、腕を組んで明菜はフンと中傷する。
「何で何も言わないの!?何でただ見てるだけなのよ‼魁が死んじゃうかもしれないんだよ!?あんた何とも思わないの!?」
「ぜーんぜん。これっぽっちも思わない。だってそんなのこいつが悪いんじゃない」
大袈裟に両手を広げて、顎で魁を差した。
それに合わせて囲んでいる男たちも笑う。
「それに、これってあんたをおびき寄せる為でもあったのよねぇ。ま、期待はしてなかったけど本当に来たから丁度いいわ」
明菜は泣いている私の傍にしゃがみ込むと、ぐっと髪の毛を掴んで上に引っ張りあげた。
「い……っ‼」
まるで顔を向かせるように。



