好きが涙に変わって溢れてく。


「笑顔に惹かれてさ、すっげぇいいなって思ったんだ。一回見てからずっと桜綾ちゃんのこと探すようになってさ。そんなこと絶対桜綾ちゃん知らなかっただろうけど」



ずっと抱き締めたまま、力を少しも緩めることもなく尊琉君は続ける。



「途中で桜綾ちゃんが逢織と一緒にいること知って、すぐに逢織に話したんだ。それで何組で、どんな子か教えてもらったんだ」



そんなことがあったんだ……。


そんな前から、尊琉君は私のこと想ってくれてたんだ。



「すっげぇいい子だって、逢織言っててさ。もっと桜綾ちゃんのこと知りたいって思ったけど、なかなか話すことも出来なかった」



――その理由は




「ずっと桜綾ちゃんの傍には、あの男がいたから」



あの男ってもしかして……魁?



「その時に一緒に、桜綾ちゃんにはずっと想いを寄せてる人がいるって聞いてさ。それ見てすぐにわかったんだ。そいつだって」


「魁が……」


「『だからかなわないかもよ』って、逢織にハッキリ言われたんだ。……けど俺は、どうしても諦められなかった。いつも廊下にでると、桜綾ちゃんのことばっかり探してたからさ」



尊琉君が言ってることは、過去の私と全く同じ。



「ずっと、話しかけるチャンス狙ってた」



だから、重なってしまう部分もあった。



「最低かもしれねぇけどさ、桜綾ちゃんがあいつと言い合いしたこと知って、実は俺、嬉しかったんだ。これがチャンスだと思った」



じゃああの日尊琉君が来てくれたのは、偶然じゃなかったの?



「振られても諦めるなんて出来なくて、どうしても桜綾ちゃんを振り向かせたかった。だから……桜綾ちゃんが俺の告白に応えてくれた時は、ホントに嬉しかった。……幸せだったんだ」