着信相手は、彩葉。
何事かと思い、すぐに通話ボタンを押した。
『もしもし!?桜綾!?』
「彩葉?どうしたの?」
電話越しでもわかる、息の荒い彩葉。
どうしたんだろ。
『――っ、魁……は!?』
「え?」
『魁と……会った!?』
呼吸を整えながら、彩葉は確かにそう言った。
「魁……?昨日の夜なら、会ったけど……」
『っ!?ホントに!?』
叫び声にも近い声が聞こえる。
何で?そんなに驚くことじゃ……
「どうしたの?
っていうより、何で彩葉そんなに息切れしてるの?走った?」
すると彩葉は、しばらく何度か呼吸を繰り返した後、ゆっくりと言葉を発した。
『桜綾。今から言うことちゃんと聞いてね……?』
「う、うん」
何だろう、この胸騒ぎ。
ずっと心臓がドクドクと激しく打っている。
何があったの?
魁に何かあったの……?
緊張感と戦いながら待っていると、彩葉は信じられないことを口にした。
『魁が、桜綾のカメラを取り返しに出て行ったの。それも……1人で』



