「それって昨日だよね?」
「うん」
ってことは家の前で魁と会ってた時だから
家の近くから見てたってことはまさか、尊琉君もそこにいたの……!?
確かに“会いたい”ってメール打ったけど、本当に来てくれてたなんて……。
「怪しかったから話かけようと思ったけど、すぐどっか行ってったぞ。お前の高校と同じ制服だったから知り合いか誰かかなって思ってたけど、まさか彼氏なんてな……っ」
プッと吹き出すお兄ちゃんだけど、今の私にとってはそんなことどうでもいい。
そんなくだらない事に反応してる場合じゃない。
それよりも尊琉君にちゃんと話さなきゃ。
絶対、魁に抱きしめられてる所も見てるはず。
抵抗できなかったとは言っても、尊琉君を裏切ったことに違いない。
ちゃんと謝らなきゃ。
でも、何て言おう。
どうやって言えばいいんだろ。
まさか魁が私のこと好きだからなんて言えないし……
「早いとこ仲直りしろよ。お前意地っ張りなんだから。可愛くないと振られるぞ」
ボン、と枕を私に投げてお兄ちゃんは部屋から出て行った。
そんなの視界に全く入ってなくて枕は見事顔面に直撃。
「どうしよう……」
尊琉君が来るまであと1時間。
とりあえず顔を何とかして、わからないようにしなきゃ。
――――――――
―――――
目の腫れがわからないように化粧をして、服も着替えてあとは尊琉君を待つだけ。
もうすぐ約束の1時。
メールを送ったら、尊琉君は今こちらに向かっている途中みたいだ。
カーテンを開けて外を眺めて尊琉君が来るのをじっと待っていると、突然電話が鳴った。
ディスプレイを見ると。
「……彩葉?」



