彩葉の顔を見たら、もうダメだった。
私はペタンと地面に座り込み、顔を両手で覆う。
「ふ……、うぁ……っ」
限界がきた私は、周りの存在も忘れて声をあげて泣いた。
それは本当に、小さな子供のように。
「桜綾!?どうしたのよ……っ」
私の涙に、逢織と瞳も駆け寄ってきた。
きっとみんな、驚いて私を見てるんだろうな……
迷惑いっぱいかけてるんだろうな……
だけどどうしたらいい?
もう私には、一歩も動く力は残ってないよ。
「何があったのよ?桜綾!?」
彩葉、逢織、瞳。
ごめんね。
あんなに私のこと応援してくれてたのに、あんなに励ましてくれたのに……
私にはもう、頑張る力が残ってないよ。
……どうしてもっと早く気付かなかったんだろう。
私と魁があんな風に接することが出来たのは、単なる“友達”だっていう証拠だと。
言い合ったり、大声で笑い合ったり、冗談を言ってみたり。
それは魁にとってはただの友情の証だったんだ。



