好きが涙に変わって溢れてく。



「桜綾っ!おはよっ」


「おはよーみんなっ!」




きっと大丈夫。

私がもうあいつと関わらなければいいんだから。


前までは口だけだったけど、今の現状じゃそうもいかない。



嫌でも良くても、私と魁の関係はもう終わったんだ。


だからどうか、誰も気付きませんように。








「ねぇねぇあれ見たー?」


「あ、見た見た‼ビックリだよねー‼」



少しでも可能性のある言葉が耳に聞こえてくると、心臓がうるさいくらい鳴ってくる。


私のことじゃないかなって、そっちばっかり気にしてしまう。




「?どうしたの?」


「ううん、何でもないよ」



スマホをいじっていたら、画像が流れているんじゃないかとか。


何か手に持っていたら、それが写真じゃないかとか。


目が離せられない。


だけど彩葉達にはバレちゃダメだ。






「あ、片桐……」



魁が話かけてきても聞こえないフリをするか、うまくその場を流していく。


視線を感じても、絶対にそっちに目を向けない。


極力、魁のいる所には近付こうとしなかった。


誰がどこで見てるかもわからないし。



だから、魁が私のクラスに来た時も必ず背を向けるようにして座っていた。


魁も何かを感じ取ったのか、私に会っても何も言わないようになった。



視線を感じる時は度々あるけれど。








私の様子が変だということにみんなは少し気付いているような気がしたけど、私はいつも笑って誤魔化していた。


私の得意な癖だ。



彩葉の疑うような突き刺さる視線にも、私は一切真実を話そうとはしなかった。


そんなこと知ったら、彩葉のことだからまた巻き込んでしまいそうだから。



ずっとどんな時でも私は明るく振る舞い、毎日不安と戦いながら笑うよう頑張っていた。