何て言おう?
あんなに私からの返事を期待してくれている3人に、どうやって説明しよう?
考えても、わからなかった。
良いように、伝える方法なんてない。
誰かがそれは『夢』だと口にしてくれたら、どんなに幸せだろう。
「桜綾~‼こっちこっち‼」
カフェに着いて扉を開けると、私に向かって大きく手を振る彩葉。
だけど、私はその声も店員の声も無視してその場に佇むしかできなかった。
彩葉とは目が合ったけど、急にさっきのことが頭に浮かんで怖くなって動けなかったんだ。
「桜綾~、何してんのよっ」
私の異変に気付いたのか彩葉が駆け寄ってきて、ポンと私の肩を叩いて顔を覗き込む。
「……さや?」
逢織と瞳もこちらを心配そうに見ている。
込み上げる涙。
「う……っ」



