この声は……尊琉君?
なのに、顔を上げられない。
「っ‼桜綾ちゃん!?」
私の無様な姿に、尊琉君は慌てて私にかけ寄ってくる。
そうだ。尊琉君のこと、ずっと待たせたままだったんだ。
探しに来てくれたのかな……
「どうしたんだよ!?誰にこんなことされた!?」
横になっていた体をゆっくりと抱き起こし、尊琉君は自分のブレザーを私に着せて抱きしめてくれた。
見ないで。こんな私を見ないで……
「桜綾ちゃん‼しっかりしろ‼」
焦点が合わなくて尊琉君の顔がぼやけていたのが、強く肩を掴まれたことで段々とハッキリ見えてきた。
「た、尊琉君……っ」
涙が一気に溢れてきて恐怖がまた蘇って、私は泣き叫んで尊琉君の体に抱き付く。
「っ……‼」
まだ……震えが止まらない。
言葉にしたくなくて何も言えなかったけど、尊琉君はずっと私のことを強く抱きしめてくれていた。
「くそ‼あいつら……っ‼」
犯人が誰なのか、尊琉君はわかっているようだ。
尊琉君の抱きしめてくれてる腕も、怒りで震えている。
「……っ、怖かった……、怖かったよぉ……っ‼」
写真を撮られてしまった。
あんなものをみんなに見られたら、一体どうなっちゃうんだろ……
「絶対に、俺が桜綾ちゃんのこと守るから」
尊琉君は、私が泣き止むまでずっとそうしてくれていた。



