ねぇ魁。
もうきっと、一生言えない言葉になったけど、聞いてほしかった。
“冗談やめろよ”って
“気持ち悪いな”って。
笑って否定してくれて本当はよかったんだ。
一言だけ“好き”って言いたかった。
そんな資格私になくても、そんなの無視して伝えたかった。
周りのことなんて考えないで、あなたに思いっきり気持ちをぶつけたかった。
今まで気付かなかったよね。
私結局ずっと素直じゃなかったね。
いつか言えるって簡単に思ってたから、きっと罰が当たったんだ。
だから言えない状況になってやっとわかったんだと思う。
これが本当に後悔って言うんだね。
けど、あなたを好きでいたからこんなことになったって私は思わないよ。
だって、魁を好きになったことは私はちっとも後悔してないから。
ずっとずっと、大切な思い出だから。
ただ、少し寂しかったのは
私のこと、名前で呼んでほしかった。
1回でいいから、魁が明菜のことを呼ぶみたいに
“桜綾”
って、呼び捨てで呼んでほしかったな……
今は明菜のことももう呼び捨てにしてるだろうから。
もうこれも、叶わないことだけど。
ムカつく時もあったけど優しくて
泣いた時もあったけどいつも一緒に笑ってくれた。
そんな魁が、私はずっとずっと好きでした。
――大好きでした。



