とても優しい声に、私は戸惑ってしまった。
もう一度尊琉君を見ると、いつもの優しい表情に戻っている。
「ううんっ‼私こそごめんねっ‼勝手に逃げたりして……」
やっぱり止めておけばよかった……変な所で強がったりするからこうなったんだ……
「頭の中真っ白でとにかく怖くて、あんな大きい声で叫ぶし……うるさかったでしょっ?」
何も言ってくれない……
仕方ないとはいえ魁と手を繋いでるところ見られるし、相当怒ってるだろうな……
なのに私は笑って誤魔化そうとしてるし。
「ほ、本当にゴメンね‼もう絶対こんな所入らないから……っ!もう尊琉君に迷惑かけたりしな……」
言い終わる前に急に腕を引っ張られて、私の体はスッポリと尊琉君の腕の中。
まるでそれ以上言わせないとでも言うかのように、尊琉君は強く強く私の体を抱き締める。
「た、尊琉君……?」
ビックリして、抵抗なんて忘れてた。
心臓が早くなって、緊張して、どうして尊琉君がいきなり私を抱き締めたのか理由が知りたくて。
でも尊琉君の名前を呼んでも、尊琉君は私の肩に顔を埋めたまま、何も言ってくれない。



