あんなに期待していた自分がバカみたい。だから、ショックも大きかった。
「なぁ片桐、協力してくれねぇか!?」
「え……？」
「どうしても明菜ちゃんが好きなんだ。どんな結果でも絶対に気持ち伝えたいんだ。お前好きな奴いるんだろ？俺が協力するからさ、お前も協力してくれ‼」
必死になって私に頼み込む魁。
パン、と手を合わせて私の目の前に突き出している。
……なにそれ。
なんであんたの協力しなきゃいけないの？
私が好きなのはあんたなのに。
なんでわざわざ自分の苦しむことをしなくちゃいけないの？
悲しくて悔しくて怒りがこみ上げてきて、私は少し力強く言い放った。
「……無理だよ。明菜は彼氏のこと溺愛してる。今頑張ったって絶対無理だし、迷惑かけるだけ。それに私の好きな人は魁の知らない人だから、協力なんて出来ない」
「そっか……そうだよな……」
ガックリと肩を下ろす魁。
そこまで明菜のこと好きなんだ…
涙が溢れそうになり、今すぐこの場から立ち去りたかった。
「ごめんね、協力してあげられなくて。話ってこれだけ？私彩葉たちと約束してるから、もう行くね‼」
