好きが涙に変わって溢れてく。



*尊琉side*



――数十分後。


溝端と明菜って女が既にたどり着いて待っていた出口に勢い良く出ていく。



「桜綾ちゃんは!?」



息を切らしながら2人に近づくが、そこに桜綾ちゃんの姿はない。


俺の様子に溝端も異変に気付いたようだ。




「一緒じゃねぇのかっ!?」


「後ろから肩掴まれて急に走って行ったんだ。迷路になってるからどこ行けばいいかわかんねぇし、呼んでも返事しないからもう出たと思って……っ」



出口で待っていたこの2人が知らないということは、桜綾ちゃんはまだ中にいるのか?


再び俺が来た道を戻ろうとした時……



「っ‼」



俺よりも先に、溝端が走って何の躊躇いもなく中に入っていく。



「…………」



突然の溝端の行動に驚いた俺と明菜って女は、何も言えないまま立ち尽くしていた。