そう、それがバカだったんだ。
そんな夢みたいな話が、あるはずない。
私の恋なんて、所詮片想いで終わるんだから。
どうして……ほんの少しだけでも期待しちゃったんだろう……
もう、私から『光』が完全に消えたような気がした。
「明菜……?」
「うん。彼氏がいるっていうのは知ってるけど、でも好きだから告白したいんだ。それでお前に相談に乗ってもらおうと思ってさ。女子に話せるのって片桐しかいないし、お前結構明菜ちゃんと仲良さそうだから、何か聞けるんじゃないかと思って」
本当に、明菜が好きなの……?
私はやっぱりただの友達?
頭の中が真っ白になって、魁の言葉にもちゃんと反応出来なかった。
「でもやっぱ言わねぇ方がいいかな?俺好きな人って自分から積極的になれねぇから、喋れねぇしメールも送れねぇし、だから頑張ろうと思ったけど、やっぱり彼氏いるんじゃ迷惑だよな……」
「……うん、そうだね」
ぼんやりとしたまま返事を返したけど、なんて言ったのかよくわからない。
まだ……信じられないよ。



