好きが涙に変わって溢れてく。


期待が半分と、不安が半分。


いや、期待の方が大きいかもしれない。



もしかしたら……もしかしたら……


そればかりが頭の中を駆け巡る。





「……誰?」



恐る恐る聞いてみた。


あんなにたくさん話したんだもん。

ちょっかい出し合って笑い合って、一緒に帰ったりもした。


だから最後の最後まで、私は期待を抱いていた。



魁はほんの少しだけ顔を上げると、照れながらゆっくりとその人の名前を言った。









「明菜ちゃんなんだ」