好きが涙に変わって溢れてく。


「あのさ……お節介って思うかもしれねぇけど、俺、協力出来る事があったらするから」


「え?」


「前に片桐に優しくすんなって言われたけど……でもやっぱそれじゃ俺が嫌だから。俺はお前に何も返してねぇだろ?」




お願いだから……


そんな風に、優しく言わないで。

そんな目で、私を見ないで。

私の決心を、鈍らせようとしないで。



そんなことされたら……頷いてしまいそうになるから。




「無理にとは言わねぇからさ。何かあったらいつでも相談してこいよ」



ポンポン、と頭を撫でられて熱く疼きだす心臓。


いつもは意地悪ばっかりするくせに、こんな時ばっかりズルいよ……魁。



「うん……ありがとう」



どうしてこんなにも、私の心を鷲掴みにしていくんだろう。


たったこれだけで、魁から離れかけていた私の心はまた元通り。


頑張って微笑むと、魁の顔色が少し変わった気がした。



「あの、さ……」


視線を外し、どこか言いにくそうにしている魁。





「片桐の好きな奴って……もしかして蕪城尊琉?」


「どうして?」


「一緒にいる所、よく見るからさ。それに……あいつと一緒にいるお前、凄く楽しそうだし」



本当のことだけど、複雑な気持ちだ。


なんて言えばいい?

どんな反応をしたらいい?



「尊琉君は凄く優しくて、いつも困った時に助けてくれて、いい人だと思う」


「――……」




ねぇ魁……どうして?

どうしてそんな悲しい目で、私を見るの?


間違ったこと言ってないよ。


それとも私の見間違え?




「でも……私の好きな人は、尊琉君じゃない」