私たちは度々一緒に帰っては、あのゲームセンターに寄り道していた。
思いっきり遊んでストレス解消になるし、すごく大好きな場所になっていた。
何回か、彩葉達も誘ってみんなで来たけどその時も凄く楽しかったし。
こんな日が続いたら、きっと自分の中で諦めがつくんじゃないかって、この時はそう思ってた。
――そう、この時までは。
「あ~……もう最悪っ‼」
重くて大量にある教材を、私は1人で持たされている。
こうなった原因は授業中の私語。
瞳と話してたらいつの間にか盛り上がって、声の大きさを調整するのを忘れていた。
先生に怒鳴られて、結果こうなってしまった。
瞳は気付かれてないみたいだし、私1人だけ。ついてない。
……しかも遠いし、前がよく見えないし。
感覚に頼りながら歩いていると、足元で何かが引っかかり……
「きゃっ‼」
転ぶっ‼
両手は塞がってるしどうにもならないと目を瞑ると、前に倒れかけていた体は途中でピタリと止まった。
「あっぶね~……」
誰かに体を前から支えられて、何とか教材をばらまかずにすんだ。
よかった……
ホッとして、私は目の前にいる人物の顔を覗く。
「何だ……お前か」
……それが魁の声だとは、すぐに気付かなかった。
「あ……」
変に緊張して戸惑っていると、一緒にいた男子に声をかける魁。
「わり、先行ってて」
手を出して謝ると、彼らはすんなりと先に歩いて行く。
何をするのかと思っていると、急に腕が軽くなった。
「どこに持ってくんだよ、これ」



