好きが涙に変わって溢れてく。


いつも助けてくれたことも、私を元気づけてくれたこと、今の言葉も全部尊琉君にとっては意味があったの……?



「俺さ……」



どうして私、今までずっと気付かなかったんだろう。


尊琉君の気持ち考えたりしなかったんだろう。



「ずっと前から……」



もしそれが本当だとしたら。


私……私――……





「桜綾ちゃんのこと――……」


「待って‼」



私は駆け寄って、尊琉君の口を両手で塞いだ。


ダメ、言わないで。今の私には、その言葉を聞く資格なんてない。



突然の出来事に体制を崩した尊琉君は、その次の言葉は言わなかった。



「桜綾ちゃん……?」



震えた手は止まらず、尊琉君の顔が見れない。


心の中は、罪悪感でいっぱいで……



「お願い、言わないで……。私には、その言葉聞けないよ……」



ゴメンなさいと、何度も心の中で謝った。



「今までずっと、本当にわからなかった。尊琉君がいつも私に優しくしてくれる意味なんてないと思ってたから。私の勘違いかもしれないけど、もし意味があるなら言わないで。私最低な人間だね。好きな人いるくせに、都合の良い時だけ尊琉君の優しさに甘えて……本当に最低」



自分だったら怒ってるくせに。


だから魁に“優しさなんていらない”って伝えたのに。


私は今、尊琉君に同じことしてる。


自分勝手で、最低な女だ……





「そんなことねぇよ」


フワリ、と体中が暖かくなった。


目の前には、尊琉君の広い胸。



「桜綾ちゃんに好きな人がいること、ずっと前から知ってたよ。そいつのことをずっと一途に思ってることも」