好きが涙に変わって溢れてく。


だから抱き締めてくれたり、昨日みたいに楽しませてくれたの……?



「……もう、尊琉君がそんなこと言うから……っ」



また……涙が……



「辛くなったら、泣いていいんだよ。弱い所見せたって何も恥ずかしくねぇじゃん。自分を偽る必要なんてねぇよ。それが桜綾ちゃんなんだからさ」



一番辛いことがあっても、こんなにも心が軽くなっていくのはきっと私には支えてくれる人がいるから。

側にいてくれる人がいるから。




「ありがと……」



その言葉は、私にとっては十分すぎる。


どうしていつも、あなたはこんなにも……



「尊琉君……優しすぎ……っ」



いつもいつも思ってたこと。


本当に尊琉君には助けられてばっかりのような気がする。



目頭をそっと押さえて、涙を拭いた。



「そうか?」


「うん、優しい。優しすぎってくらい優しいよ……」



ニカッと笑う尊琉君。


すると尊琉君は遠くを見つめながらこう言った。






「それは、桜綾ちゃんにだけだよ」



少し照れくさそうな、尊琉君の横顔。


私の足が、自然と止まる。




「え……?」



今、なんて……?



しばらくして振り向いた尊琉君は、とても穏やかな表情で私を見つめていた。


ドキンと、胸が高鳴る。


まさか……



違う意味で、私の鼓動は早くなっていた。




よく考えてみれば、今までのこと。


すべてに理由があるとすれば、それはたった1つしか思い浮かばない。


けれど私はそんな風に少しも思わなかったし、考えたりもしなかった。


意味なんて、何もないと思っていたから。



それは、私の間違いだったの……?