時計を見ながらどこか焦りがちになってしまう私に、お兄ちゃんは怪訝の眼差しを送る。
お兄ちゃんなら、きっとお母さんに黙っていてくれるよね。
「サボったの。だから早く帰ってきた」
「あと1時間ちょっとなのに?お前いつからそんな不良少女になったんだよ?」
「お兄ちゃんに言われたくないよっ‼サボったり休んで遊びに行ったりしてたくせにっ」
「お前よりは頭いいからいいんだよ、一緒にすんな」
ムカつく……っ。けど確かに私は頭悪いから反論出来ない。
「アホ兄貴っ‼」
「お前はそのアホ兄貴の妹じゃねえか」
言い返せない私に、お兄ちゃんは大満足の様子。
ほら、ほんとにそういう所が魁に――……
「なんだ?どうした?」
黙りこむ私の顔を覗きこもうとするお兄ちゃん。
私は下を向いてブンブン首を振った。
魁に……似てる。
似てるというより、そういう顔をされるといつも魁を思い出してしまう。
もう、嫌われたのに。
諦めなくちゃいけないのに。



