好きが涙に変わって溢れてく。


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「あ~ムカつく‼」


「どうしたの?」



教室で、瞳がイライラしながら頭を乱暴にかいていた。



「さっき廊下で彩葉と逢織と喋ってたら、明菜が思いっきり肩ぶつけてきたの‼謝りもしないで無視だよ!?周りに誰もいないからって……ほんと腹立つ~‼」



机をバンバン叩く瞳をなだめる彩葉と逢織。瞳と明菜っていろいろあったもんな……私もさっきのこと思い出すとムカつく。



「あんな奴と仲良かった自分が許せない。あの二重人格女~~」



今じゃ友達と楽しそうに喋ってるのに、私たちの前じゃ人柄がガラッと変わる。


あんな可愛らしい声出してれば、そりゃ誰も気付かないし信じないだろうね。



「あんな性格のままじゃ、いつか友達なくすだろうね」



彩葉と逢織は明菜との関わりはないからよかっただろうな……


私も関わりなかったら、普通に魁に片想いできたかな?


あ、でも魁は明菜の事好きなんだから、変わりないか……。