キレイなライトアップのせいか、それとももうすぐ閉園ということがあってか、観覧車には沢山の列が出来ていた。
しかもカップルばっか……。
なるべく辺りを見ないように、私は順番を待っていた。
これに乗ったら、もう帰ろう。
歩いてでも帰ってやる。
そんなに遠くはないし。
自分を慰めるかのように心の中でぶつぶつと呟いた。
そして、順番が次へと迫った時。
「足元に気をつけてお乗りください」
ゆっくりと目の前へやってきた1つのゴンドラ。
私がその中へ入ると、突然ガン、と大きな音がした。
「?」
「俺も乗ります‼」
それは、自動でしまる扉を彼が押さえていたから。
「魁……っ‼」
激しく息を切らしている彼。
急いで中に入るなり、外にいる人の目も気にせずに私の体を強く抱き締める。
「よかった……見つかって……」
そしてゆっくりと、私たちの乗った観覧車の扉が閉まった。



