好きが涙に変わって溢れてく。


魁が買ってきてくれたコーヒーを手に取る。


良い香り。


だけど中は真っ黒。

ってことはブラックか……。



「ありがとう」



ブラックは一度も飲んだことない。

苦いの苦手だから、飲むとしてもいっつも砂糖もミルクもたっぷり入れるから。


魁の視線を気にしながらも、私はコップに口つけた。



「~~~、う」



やっぱり苦い……。


せっかく買ってきてくれたし悪いから顔に出ないように頑張ってみたものの、あまりの苦さに敗北。


歪んだ表情の私に、クスクスと笑っている魁。



「何だお前、コーヒー飲めねぇの?やっぱガキだなっ」


「うるさい‼なら魁は飲めるの!?」


「飲めるよ。俺はお前と違って大人だから」



恥ずかしいのを隠すように、コーヒーの入ったコップをバン、と魁の前に差し出す。


すると魁はアッサリとそれを掴んで自分の口に含んだ。



「あ……」



まだ熱いはずのコーヒーを一気に飲み干していく魁。