「行く訳ねーだろ。思いっきり邪魔者じゃねーか、俺」
苦笑しながら、魁は向かい合うように椅子に座った。
あ、それもそうだね。
「それに……」
「それに?」
「……いや、何でもない」
何か言いたそうだったのに、私の顔を見るなり首を振る。
何よ……そういうのって気になるじゃない。
「ま、気にすんなって」
魁は適当に流すと、湯気の立つコップを指差した。
「どうせ寝てねぇんだろ。コーヒー買ってきてやったから、飲めよ」
「な、何で寝てないって知ってんの?」
「お前の目、見てりゃわかる。いつもより重そうだから」
「うそっ!?」
私はカバンの中から鏡を取り出した。
目を確認してみるけど、化粧をちゃんとしてきたからいつもと変わらないし、隈も出来てない。
なのに……
「わかる?」
「俺はな」
彩葉にも遼也にも言われてないし……魁だけならまぁいっか。



