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「桜綾‼」
翌日。
教室の椅子に座ってボーッとしていたら、血相を変えた彩葉が駆け寄ってきた。
「どうしたの?」
「魁となんかあった?」
「何で?」
「元気ないみたいなの……朝からずっと」
魁が元気ないなんて珍しい。
でも理由はきっと、明菜のことでしょ
私には関係ない。
「明菜と何かあったんじゃないの?」
「でも、遼也は桜綾と何かあったんじゃないかって……」
遼也?
あ、そういえあいつ昨日私たちが2人で残ってたの知ってるからな……
だからか。
心あたりがあると言えば、昨日話したこと?
でもあれは私が魁を怒らせたんだし……理由にはならないはず。
じゃあやっぱり……
「明菜じゃない?私は心あたりないから……」
「そう。ならいいけど……」
彩葉は私の隣の椅子に座った。
逢織と瞳はまだ来てないみたい。
「あ!ねぇ彩葉、今日遼也と喋ったの?」
さっきの彩葉の言葉を思い出し、私はニヤニヤ笑いながら彩葉に顔を近付けた。