「凄く好きなの。彼を思うと涙が溢れるくらい、ほんの些細な事で嬉しくなったり悲しくなったり、自分でもどうしようもないくらいその人が好き。だからこそ、私は言えない」
「何で?」
「だって、今までの関係失いたくない。それに、その人の恋を邪魔する訳にはいかないじゃない?」
もどかしい。
本当は伝えたい。
知ってほしい、私の想い全てを。
だけど、後のことを考えたら、怖い。
「お前の好きな人は、誰か他に好きな人がいるってことか?」
私はコクンと頷く。
そして窓側の机の上に座ると、その隣に魁が腰を下ろした。
「正直迷ってたんだ、もう諦めようって。でもそうしようとすればする程、想いは募るばかりで苦しいの。応援しなきゃって想っても、私にはそれが出来ない。それぐらい……好きだから」
外を見つめた後、魁を見ると魁もじっと外を見つめていた。



