好きが涙に変わって溢れてく。


びっくりした。

急に何を言い出すかと思えば、私の好きな人の事だなんて。



「どうして?」


「いや、ただ気になって」


気になるって……

まぁでも、別に教えるくらい……



「私の好きな人は……すっごく優しくて、面白くて、笑顔が素敵で。でもちょっと、恥ずかしがり屋で……」



これじゃあまるで、魁だって言ってるようなもんじゃない。


だけど魁は鈍いから、きっと気付かない。


だから……全部伝えよう。



「それで……一緒にいると凄く落ち着く人かな」



魁のことを言い出したらキリがない。

まだまだたくさんある。


それから私が知らない魁のいいところも、まだまだあるはず。



「そっか……じゃあ、凄く好きなんだな。そいつのこと」



気のせいかな?

魁がほんの少しだけ、寂しそうに笑ったのは。



「うん、大好き。私も、その人以外考えられない」



真剣な眼差しで、私は魁を見た。


まるで彼に伝えているかのように。