「…あ」



私はふと視線の端に捉えた数人の集団を目で追った。



5,6人の学ラン姿の男の子たち。

楽しそうに声を上げて笑う男の子たちの中に、1人

他の人みたいに豪快に笑ってないけど、少し口元に笑みを浮かばせている綺麗な金髪の男の子。



私は「彼」を見つけて、少しだけバックを握る手に力が入った。



今日も会えた。


そのことに嬉しくなって自然と頰を緩ませて歩きながら目で追っていると、不意に彼が顔を上げた。



あ。


「!」


パチっと目が合って数秒。



「………」



私は小さく頭を下げて会釈すると、


彼もまた、ほんのすこーし顔を動かして応えた。