三好唯子もといゆっこには、この奇妙な関係のことを前から話していた。
恋愛にアツイゆっこは「とにかく話しかけろ!」と常に念を押してくる。
私だって話しかけたい。
話しかけたいんだけど
実はあの人に話しかけるのがというより
あの集団に声をかけることが怖い!!!
彼1人ならもしかしたら話しかけられてたのかもしれない。
だけど常に共にしているのは、あの数人の黒い学ランの塊…!
どこからどうみても不良の集団だ。
獣の巣にたった1人で飛び込んでいく勇気なんてないし、話しかける前から足が戦意喪失している。
「てか今テスト期間だからバイト休みでしょ?じゃあもう結構会ってないんじゃん」
「うーん、そうなんだよね…」
そう、実は現在テスト期間中のため、バイトはお休みだから1週間彼の姿を見ていないのだ。
………
…あの人
私が行ってない間も、あの繁華街に来てるのかな…


