恋するホイップ



私は貰った飴を口に含ませて舌で転がした。

ソーダが少し舌にピリッとして甘い。






「ーー毎回ここを通る麻由のこと見てて、ずっと話したいって思ってた」


独り言のように隼人くんは言った。


「初めは気になるってだけだったけど、日が経つにつれて近くで話したくなって、会わない日はすげーイライラしてて、側から見てたらやっぱおかしかったかもしれないな」


思い出話をするみたいに、途切れ途切れで紡がれていく言葉を、私は黙って聞いていた。


きっかけに時差があったといえど、どこか私と被って自分のことを語っているように思った。


「初めてあの路地裏で話した時は、なんつーか、俺も予想以上にお前と話してみたかったんだなって思うくらい舞い上がってた」


あの時のことが頭に浮かぶ。

初めて見た隼人くんはどこから見てもヤンキーそのもので…正直怖かった。


私は口に含んでいたチュッパチャプスをつまんで少し笑う。


でも、そのあとこんな飴をくれて意外だったというか、不思議な人だって思って、怖いと思ったのはぶつかったあの時だけだったな。