「あんとき、本当に4つも食うのかよって思ってびっくりした」
堪え切れない笑いが声に含まれていて、羞恥で耳が熱くなる。
「お願いだから忘れて! ていうかあれは隼人くんの勘違いなのにっ」
「そうだな、でも食べられなくはないだろ」
「ま、まぁそうなんですけども…!」
にやにやして見てくる隼人くんを恨めしげに睨んで、私は顔を背けた。
まったく、やっぱりこの人意地悪だ。
「あれ、怒った?」
「当たり前でしょ!」
「悪い、こっち向いて」
向かない。
いつもこのパターンで、私が負けるのがオチなんだもん。
今日こそは折れてやらない、と私は頑なに反対方向を向いていた。
向かせようとしても向かない私に、隼人くんはなにやら後ろでごそごそとやったあと、肩をポンっと叩いて呼びかけた。
「機嫌直しにこれやる」
「…なんですか、私これでも結構怒っ………!?」
て、こ、これは…!
隼人くんの手の中にあったものに、いつかと同じように私は目を丸くした。
「ち、チュッパチャプス……!!」


