恋するホイップ



「隼人くん。…私、隼人くんがモテること知ってます」


「は……」


ぽかんとしたままの彼を見ながら続けた。


「隼人くんは女の子が嫌いなのかもしれないけど、たぶんいろんな子が隼人くんのこと好きだと思う…」


「おい、麻由。いきなりどうし……」


「でもそれは仕方ないと思う! だってこんなにかっこいいし優しくて男らしくて…私だってそういうとこが、好きだって思ったもん」


「………え」


カチャンッとフォークが皿にぶつかる音がした。

見るとフォークを取り落としたことに気づいてない隼人くんが、石みたいに固まっている。


……うん。私今、すごいこと言ってる。


こんな、ムードもへったくれもない、ただのフードコートの隅っこのテーブル席で。


今日一番大事だと決めていたことを、さらっとこぼした。