「麻由?」
怪訝そうに声をかける隼人くんに、すぐ反応できなかった。
…やっぱり私って、わがままだよなぁ。
恋人じゃない、ただの友達。
その関係がもうもどかしくて、他の女の子と話しているのを想像するだけで苦しい。
隼人くんに抱きついたあの女の子との場面を見た日
バイト後に隼人くんと会ったときはなんとか乗り切ったけど、夜は一晩泣いてしまった。
もう辛い。好きと気づいたらもっと辛かった。
「………いや、です」
「え?」
ぽろっと無意識に言葉が落ちた。
2人ともパスタを食べる手が止まって、周囲の騒ぎ声すらあまり気にならなかった。
もしかしたら、今私泣きそうな顔してるかも。
だって、隼人くん
びっくりしたように私を見てる。


