「ど…どうしたの? 隼人くん」
「………麻由ってさあ、案外無自覚だよな」
「ええ!? どういうこと?」
驚く私を見て隼人くんは小さく肩をすくめた。
「男と話さないって?」
「うん…慣れてないから話せないの」
「クラスでも誰とも話さない?」
「あ、席が近い子とはたまに話すよ。でも私が口下手でなかなか話は続かない」
「あ、でも」と私は思い出して続けた。
「私がお茶屋でバイトしてるの知ってる人多くて、結構お店に来てくれるんだよ」
「は!?」
突然隼人くんは明日から腰を浮かしかけて声をあげた。
「女子じゃなくて男?」
「え? う、うん…。もちろん女の子も来てくれるよ? でもよく顔出してくれるのは男の子のが多いかも、今考えると」
「全員知ってんの?」
「うーん…全員ではないと思うけど、聞かれたら答えてたからもしかしたらほとんど知ってるのかも」
「…マジかよ」
隼人くんは背もたれに寄りかかってため息をついた。
あれ、な、なんか変なこと言ってしまったかな……。


