私は突っ伏していた顔を上げた。
ちょうどそのタイミングで隼人くんがトレイを持って戻ってきた。
「お待たせ」
「う、ううん! 全然。ありがとう!」
私が頼んだ夏野菜のパスタが目の前に置かれると、美味しそうな匂いに急に空腹感が増した。
ちょっと元気出てきたかも。
隼人くんの言ってくれた通り、美味しいものの香りは気分をよくしてくれた。
「なんかおまけでプリンついてきた。抹茶とスタンダード、どっちがいい?」
隼人くんは向かい側に腰掛けてカップを指した。
「隼人くんは?」
「俺はどっちでもいい」
「えっと…じゃあ抹茶で」
「はは、だろうと思った。当たり」
「え?」
嬉しそうに笑っている隼人くんに首をかしげると、私に抹茶のプリンを手渡してくれた。
「いちごとかチョコとかあったけど、麻由は抹茶好きそうだと思って」
「勘が当たった」と少し得意げに私を見た。
そんな隼人くんがなんだか可愛く思えて、私はふっと吹き出した。
「うん、抹茶好き。 すごい、どうしてわかったの?」
「だってお茶屋で働いてるんだろ」
ああ、なるほど…。
「それに前、抹茶アイス食ってた」
「あ、そっか」
よく見てくれてるんだなぁ…。


