「つーか、なんかあの道、麻由がバイト帰りに通ってる道に似てたよな」
「言わないでっ、もうそれ言わないでってば!」
映画のシーンが出てきた時から、私もそう思った。
モデルにあの道を使ってるんじゃないでしょうね、と言いたくなるくらい酷似していた。
電灯の明かり具合とか、道の寂れた感じとか。
無駄にあの路地を連想させる。
だから余計に感情移入してみてしまったのだ。
ああ…もう。
明後日からバイトどうしよう、帰れない……。
「水飲むか?」
「ん……」
隼人くんが持ってきてくれた紙コップを受け取り
ちびちびと飲みながら頭を冷やした。


