爆発まで残り5分となりました

柚希よりも口が悪くて、でも、私達の手を引いてくれた、霧雨さん。




自分をそんなことで責めていても、仕方がないじゃない……。


そう言える勇気が私にはない、けど。



「だから、……──あの時、何を言われたのか……教えてほしい」



私がそう言うと、霧雨さんは顔を上げて、徐々に顔を歪めた。




『友達いないから、どうせ誰が死んだってなんにも思わない。きっとメンバーが死んだって、自分が生き残ってさえいればいいと思える。アンタなんて、そんな奴なんだよ』




「……っ」



震える拳を握りしめながら、私は霧雨さんの話を聞いていた。



人と仲良くできない自分を、痛いほどに責められる言葉。……納得いかない、そんなの。


あんな人達の、自分の立場を上げたいがための、ただの言い訳なのに……。



「……強がらなきゃ、自分が生き残る理由がなくなる気がした。だから……みんなに、あんなにそっけない態度をとって、迷惑をかけて……」