苦手だったのは、自分でも分かっていた。……関わりたくないって、近づきたくないって、思っていた時もあったけど。
「でも、私達を助けてくれた」
私はきっぱりそう言う。
すると、霧雨さんは、両手で顔を覆って小さく呟いた。
「皆と、仲良くできないって……前から知ってた。分かるから。……アタシの事嫌いだって、皆言ってるから」
「そんなこと、誰も言ってない」
けど、霧雨さんは「そうじゃない」と言って、体育座りをした。
「……キヨシが言ってたよね。アタシは態度が大きいだけの、嫌われものだって。
……知ってるから、否定できなかった」
霧雨さんの金切り声が、すうっと制服に吸い込まれていく。
……違う。私は……───。
「……そうは思わないよ。だって……私達をここまで生き残らせてくれたの……霧雨さんのおかげなんだよ」
「でも、私達を助けてくれた」
私はきっぱりそう言う。
すると、霧雨さんは、両手で顔を覆って小さく呟いた。
「皆と、仲良くできないって……前から知ってた。分かるから。……アタシの事嫌いだって、皆言ってるから」
「そんなこと、誰も言ってない」
けど、霧雨さんは「そうじゃない」と言って、体育座りをした。
「……キヨシが言ってたよね。アタシは態度が大きいだけの、嫌われものだって。
……知ってるから、否定できなかった」
霧雨さんの金切り声が、すうっと制服に吸い込まれていく。
……違う。私は……───。
「……そうは思わないよ。だって……私達をここまで生き残らせてくれたの……霧雨さんのおかげなんだよ」



