爆発まで残り5分となりました

轍の言葉に、いつの間にか私は、目を見開いていた。



だって、でも……そうだとしたら。規則さえわかれば、私達は助かるってことなの?



轍が言う"規則性"。まだ、否定はできない。




「その"規則"ってのがあったら、俺らにメリットがあるのか?」




話についていけないのか、悠真は首をかしげて轍に聞いた。



「最後に残る教室が分かって、生き残れるかもしれないんだよ」




すると途端に、悠真の顔がぱあっと明るくなって。




「うぉおっ!轍スッゲェ!!」と、轍の肩を強引に揺すっていた。



──確かに、そこは私が、轍に負けてるんだな。……私の方が、皆の役に立ってない。



轍みたいに頭が良い訳じゃないし、悠真みたいにリーダー感なんてないから、



……まだ、私よりずっと轍の方がいい。
私が出来ることって、何かないのかな。



何か、ないのかな……。