爆発まで残り5分となりました




徐々に血の気が引いていく。私は手の甲を口に当てて、一度ぐっと目を瞑った。


ごろごろと転がった肉の塊、ちぎれた指。




何ともいえない血の濃い臭いが、何度も喉の奥を通っていく。



速やかに銃殺された男子生徒の死体は、眠っているようにも見えた。




やっとの思いでたどり着いた教室……電気がついているから、きっと他のグループがいるのだろう。



ドアについているガラス越しに覗いてみると、そこには確かにグループが一組。



……さて、どうやって入ろうか。







私が思いきってドアをノックすると、それに気付いてメンバー全員が振り返った。



その中で一人、見覚えのある顔が覗く。




「あれ?夏仍ちゃん?」



隣のクラスの友達だった、直子(なおこ)が駆け寄ってきた。