「ねぇ、悠真。メモ帳か何か、持ってない?」
「あるけど……写すのか?」
「教室の名前だけ。でも、ざっと見たけど……意外と多いよね、数が」
被服室、美術室や家庭科室。見たところ、二十以上はありそうだ……。
「んじゃ、俺……ちょっと休んでるわ。時間になったら起こしてほしいんだけど」
悠真は知らない生徒の椅子に座ると、そう言って机に伏せた。
朝から……こんなことになるなんて思ってなかったからな。
霧雨さんは教室のはじっこで、腰を下ろしていた。轍もその近くに座っている。
私は「うん」と言って悠真の隣の席に座ると、一度後ろを振り返った。
轍は私に気づいたのか、口を開いて、
「……力不足だよな。レクが始まってすぐに怪我して……ホンっと、情けねぇ」
そう、小声で呟いた。
「あるけど……写すのか?」
「教室の名前だけ。でも、ざっと見たけど……意外と多いよね、数が」
被服室、美術室や家庭科室。見たところ、二十以上はありそうだ……。
「んじゃ、俺……ちょっと休んでるわ。時間になったら起こしてほしいんだけど」
悠真は知らない生徒の椅子に座ると、そう言って机に伏せた。
朝から……こんなことになるなんて思ってなかったからな。
霧雨さんは教室のはじっこで、腰を下ろしていた。轍もその近くに座っている。
私は「うん」と言って悠真の隣の席に座ると、一度後ろを振り返った。
轍は私に気づいたのか、口を開いて、
「……力不足だよな。レクが始まってすぐに怪我して……ホンっと、情けねぇ」
そう、小声で呟いた。



