───皆をバラバラにしたのは、……きっと、悠真でも霧雨さんでも、轍でもなくて…………私、なんだ。
悠真だけじゃ頼りないとは思わない……けど。もし、柚希がいてくれたら、何が変わっていたんだろう。
階段を上った先には、地面にへたりこんだ霧雨さんの姿。
苦しそうに、口元を手で覆って目を瞑っていた。その先に何があるのかは、すぐに想像することができたけど。
赤い液体が地面を這っていて、階段の段にまで差し掛かっていた。
そして、その奥から大きな怒鳴り声が聞こえてきた。
「───はぁ?アンタは正真正銘、人殺しなんだよ!!」
轍には階段で待っててもらい、私がすぐに駆けつけると────そこには。
女子生徒二人が殺気を露にしていて、悠真もその前に立っていた。
「ねぇ、聞いてるの!? うちのキヨシを殺したのはアンタなのよ!!アンタがここにいけばいいとか言うから来てみたら、皆退場させられて……この人殺し!!」
……人殺し?



