「ああ、そしたら……『操りゴマとして、生徒の監視をしている。退場のときは生徒を殺し、危害を加えられたときは自爆する』って、答えがかえってきた」



……危害を加えたらって……それ。



遠くで腕を組んでいる霧雨さんの目も、一瞬にして大きくなる。



「それを、皆が知らないってことは……!近くで自爆でもされたら大変じゃない!!」



私達だって、いつ爆発して死ぬかも分からないのに。近くで危害を加えて、自爆されたら……巻き込まれて死亡だなんて。



「早く皆に知らせないと!」



「波瀬くんも手伝いなさいよ。アタシだってやれることはするんだから」



相変わらず冷たい口調で、霧雨さんは言う。……悠真もそれが気にくわないようだ。




「チッ」と舌打ちすると、壁から背を離して霧雨さんを睨んだ。




始まってすぐのことなのに、どうしてこうも上手くいかないんだろう。



一人一人意見が違うことは分かっているけど、でも。


皆、自分が助かりたい一心で動いているような気がして、どうも不安な気持ちが残る。