爆発まで残り5分となりました



フルートを箱に戻して駆け寄ってみる。が、何をしていいか分からない。




「ど、どうしよ……こんなに汗かいて……一体どうし───」




パニックになって声をあげる私。



あたふたして、とりあえず彼の汗を拭こうとハンカチを出した、その時。










「……夏仍、なんだな」






しゃがんだ私に、彼は抱きつくようにして、私の背中に手をまわしたのだ。





「え……?」




どうして知ってるの?



驚いて目を見開いていると、……あの日、手紙に書かれていた内容が、脳裏をよぎった。



───