爆発まで残り5分となりました




ガァン────!!





勢いよく扉が開く。あまりに大きな音だったから、心臓が止まるかと思った。





その奥から、肩を酷く上下させながらドアを押す男子生徒が現れる。





「……っ、はぁ…………はぁ」



「……大、丈夫ですか?」




声をかけてみる。けど、彼は何も話さなかった。




しかし、ふと、疑問に思ってしまった。この男の子……見たことあったっけ?




一ヶ月もすればだいたいほとんどのひととすれ違うのに、彼の顔は知らなかった。





しばらくすると、やっと落ち着いたのか、ゆっくりと顔をあげた。




その整った顔立ちに、私も思わず見とれてしまった。