爆発まで残り5分となりました


黒い地面に落ちて重なった青い布切れを、震えた手で取った。




そして両手で掴むと、強く胸に押し当てる。










夢が終わる。




殺された人達の恨みに振り回されながらも、私はひとり、卒業した。




どうか。



目が覚めたときの私が、悠真のことを忘れていませんように。




そしてまた逢えたなら、今度こそ自分の想いを、素直に伝えられるように──。







『泣くなよ。夏仍』






どこからか、悠真の声が聞こえてきた気がして。私は顔をあげる。