悠真が潤んだ目で、私を見つめていた。どこか満足したような、笑みを浮かべて。
「そりゃあ、よかった───」
悠真の姿、形が、徐々に輪郭をなくして、辺りの闇に溶け込んでいく。
足も見えなくなって、夜の黒に同化していく。
「ずっと悩んでた答えも、見つかった。もう、どこにいこうと後悔しない」
悠真が私に近づく。最後に一度だけ、私の頭の上に手を乗せて、優しく撫でてくれた。
「悠真っ……」
手を下ろして、悠真は背を向けた。肩が震えている。もう、ほとんど消えかけていた。
「最後まで、迷惑かけてごめんな。霧雨と、小南にも、謝っといてくれ」
悠真が鼻をすする音が、聞こえてきた。



