悠真は、途端に表情を暗くした。
「三階の女子トイレ。……でも、内側から鍵をかけてるから入れないんだ」
「ドアを破ったらいいじゃない」
霧雨さんって案外斬新だなぁ……。悠真は「あのなぁ」と呆れた風に言った。
「破るって、そんな簡単にぶち抜けるようなドアじゃないだろ」
「それはそうだけど……。波瀬くんは助かりたいって思わないの?」
私は何も言えずに、ただ二人の会話を聞いているだけだった。
なんとなく、空気が重くなっていくような感じがする。
「お、俺だってシオミって奴に頼みに行ったけど無理だったんだぜ?他のクラスのやつも駄目だってのに……どうしろっていうんだよ」
「悠真……」
悠真も真剣に悩んでいる。
霧雨さんの答えが正しくないとは言い切れない。ドアを破ることがいけないとは決まっていないから。
「三階の女子トイレ。……でも、内側から鍵をかけてるから入れないんだ」
「ドアを破ったらいいじゃない」
霧雨さんって案外斬新だなぁ……。悠真は「あのなぁ」と呆れた風に言った。
「破るって、そんな簡単にぶち抜けるようなドアじゃないだろ」
「それはそうだけど……。波瀬くんは助かりたいって思わないの?」
私は何も言えずに、ただ二人の会話を聞いているだけだった。
なんとなく、空気が重くなっていくような感じがする。
「お、俺だってシオミって奴に頼みに行ったけど無理だったんだぜ?他のクラスのやつも駄目だってのに……どうしろっていうんだよ」
「悠真……」
悠真も真剣に悩んでいる。
霧雨さんの答えが正しくないとは言い切れない。ドアを破ることがいけないとは決まっていないから。



