「……それってクラスに貼ってあった紙じゃない。持ってきて良かったの?」
「誰も使ってねぇんだし、別にいいだろ」
そう言って私たちに見せたのは、クラスの生徒の名前が書かれたプリントだった。
よくみると、グループ別に名前が書かれている。
青の欄には、私達四人の名前と、
「シオミ ユウヒ」という、孤立した片仮名の名前。
「で、この子がどうかしたの?」
トントンと名前を叩きながら尋ねる。
「居場所が分かったんだ。……あと、
そいつだけが、『最後に残る教室』を知っているってことも」
最後に残る、教室?
それって、爆発しない教室ってこと?じゃあ、その"シオミ"って人に会えば……
霧雨さんは、机にバンと手を置いて立ち上がった。
「その子は今どこにいるの?」



