「……どうしたの?」




と、私が聞くと、悠真が恥ずかしそうに頭をかいて、聞いてきた。




「……いや。なんとなく…………気分転換に、っつーか……散歩しない?」




「散歩?」と、目を真ん丸にして訊くと、「悪いかよ」と口を尖らせて返された。




まあ、いいか。

最後くらいは…………私も。






「じゃあ、私が案内してあげるね」


「ああ。頼む」




どこか弱々しい笑顔が、引っ掛かった。




悠真はこの町に来て、この学校でゲームをして、何を思ったのだろう。




早く成仏したいと思ったのだろうか。それとも、まだここにいたいと思ったのだろうか。……ううん、たぶん。



「ここにいたい」は、無いよね。