堪えきれなくなって、涙が次から次へと溢れ出てきた。



時間がない。皆の死を無駄にすれば、すべて私の責任。



私が、決めなきゃ……いけないなんて。






「夏仍……ゆっくりでいいから。誰も責めたりしないから、思い出してみろ」




顔をあげると、悠真は微笑んでいた。




怒ったりも悲しんだりもしていない。それどころか、逆に。私が安心できるように、笑ってくれている。





「悠、真……」




「どんだけ泣いてもいい。まだ、時間はある」




悠真に繋がれた左手が、驚くほど温かかった。凍りついたように冷たい右手に比べて
、ずっと。



「うん……っ」



鼻をすすりながら頷くと、私はそのまま目を閉じた。